白湯のような。

生ぬるい感想と紹介の投げ込み場所。

『ふたりで恋をする理由』2巻


ふたりで恋をする理由 2 (マーガレットコミックス)

 三角関係な話、2巻は球技大会のバスケがメイン。

 相変わらず絵が半端なくお洒落かつ綺麗であるため、青春のきらっきら感も同時に半端ない。

 運動音痴にとっての球技大会はこんなきらっきらじゃなかった、もっと地獄だった、とは思ったが、主人公うららちゃんはかなり真っ当に努力しているし、そんなヒロインのため美園くんもしっかりと頑張っているし、要は単なる負け犬の遠吠えだ。

 愛慈先輩と関係があるらしい女の子が最後に登場したので、この後は四角関係になっていくのだろうか。

 最後に作者さんがスポーツシーンを描くのに苦労した話があって、恋愛メインの話でもその辺の取材をちゃんとされているのが、クリエイターさんにとっては普通のことかもしれないけれども、ただただ尊敬するところだ。

 と、読んだのは良いけれど、感想を書かないまま時間が経ってしまい、読了日はうろ覚えだが、一応書いておく。

【R1/12/04(水)読了】

『幸色のワンルーム』1巻


幸色のワンルーム(1) (ガンガンコミックスpixiv)

 誘拐犯の『お兄さん』と、その被害者・幸の共依存の話。

僕らは…『誘拐犯と被害者』という関係を何気ない会話に溶かして濁していく

そうやって…現実から目を背けているんだ*1

 幸は酷い虐待やいじめを日常的に受けていて、ストーカーの『お兄さん』に誘拐されることによって初めて幸せを知っていく。この手の話ではベタな設定かもしれないけれど、そこが魅力だと思う。『お兄さん』が外見・内面ともかなりかっこいいのも、現実ではありえないけれどマンガではこうあってほしい、というポイントを押さえている。

 この先読めば読むほど、もうこのまま2人で幸せになればいいよ、警察は『お兄さん』を誘拐犯として捕らえる前に幸の両親を虐待の疑いで逮捕してくれ、と思う予感しかしない。

 きっかけが誘拐という歪な形である中、淡々と小さな幸せを重ねていく様子が切なくて尊い。ハッピーエンドになってほしいけれど、『お兄さん』にはまだまだ謎がありそうだし、すんなりとはいかなそうだ。

【R1/12/03(火)読了】

*1:『幸色のワンルーム』1巻/第01話より

『ハッピーシュガーライフ』8〜10巻(最終巻)


ハッピーシュガーライフ(10)(完) (ガンガンコミックスJOKER)

 めちゃくちゃ高純度でお互いを思い合う2人の女の子・さとちゃんとしおちゃんの話、ラストまで。2人は愛し合っているが、社会的にはさとちゃんのしおちゃんへの行為は行方不明の少女の監禁。その生活を守るため殺人にすら手を染めてきたさとちゃん。

 8巻以降では、2人はさとちゃんのおばさんの協力を得て、さとちゃんが殺害してしまった遺体を処理し、海外へ逃げようとする。このさとちゃんのおばさんというのが、たとえ暴力的なことであっても全て受け入れるのが愛、という価値観を持ち、幼いさとちゃんにも言い聞かせ続けたやばい人なのだが。

 8巻では殺人の後始末に協力してもらうため、さとちゃんがこのおばさんと対峙する。その場面から思ったことは、愛は人それぞれで、かなり歪んで見えるおばさんの愛すら、おばさんにとっては本当の愛で、だからこそ自分にとっての愛を他者に押し付けちゃだめなんじゃないかということだ。まさにおばさんがさとちゃんにしたような押し付けは絶対にしちゃいけないことじゃないかと。  

 そして最終巻、さとちゃんは自分にとっての本当の愛に辿り着いたらしい。 

ああそうか そうなんだ この気持ちが本当の*1

 個人的には、さとちゃんは最初、自分に愛を教えてくれる存在だからこそしおちゃんを特別に感じていたけれど、最期には自分を犠牲にしてでもしおちゃんに生きてほしいと願うまでになった、その気持ちが愛、ということじゃないかと思っている。 

 物語の終わり、まるでさとちゃんが乗り移ったかのようなしおちゃん。片方の命が失われたというより、溶け合って1つになったような姿が印象的だった。

【R1/11/25(月)読了】

*1:『ハッピーシュガーライフ』10巻/47th life「しあわせの体温」より

『PSYCHO-PASS サイコパス』


PSYCHO-PASS サイコパス 全8巻セット [マーケットプレイス Blu-rayセット]

 最近、amazonのサービスを使う上ではコスパ抜群のタブレット・Fire HD 8を買ったため、録画するでもなくPCを立ち上げるでもなく、かつスマホよりは大きい画面でアニメをまとめ見することが可能に。というわけで見たかったアニメまとめ見第1弾が『PSYCHO-PASS サイコパス』である。実は数年前にシーズン2と映画を1作だけ、中途半端に観ていた。

 「シヴィラシステム」により、人の内面を含め、全てが管理された世界での刑事もの。2だけ観ていた奴からすると、とんでもなく重要人物だったらしいのに2では仲間にいなかった狡噛さんが、主人公朱と共に捜査しているだけで安定感を覚え、しかしこの後絶対何かあっていなくなっちゃうんだろうな、と思いつつ観始めた。そして実際そうなってしまった。

 最初から観るとドミネーターってそういうものだったのかー! 監視官と執行官ってそういう関係だったのかー! と思うことも多々。やっぱりこういう設定ありきの作品は1から観ないとだめっすね、と再確認した。

 amazonのレビューでは、主人公こそサイコパスでは? といった厳しい意見も。確かに友人が目の前で殺されたにしては、立ち直りが早すぎる気はした。しかしそれこそが主人公朱の特異性であり、公安に適性があるとされた要因なのだろうと判断した。そもそも刑事として殺人の痕跡や、ドミネーターで犯人が肉片と化すのを日常的に見ていれば、影響を受けて色相とやらが濁り、犯罪者予備軍とされるのも無理はない……というかむしろそれが健全である気さえする。実際そうなってしまった執行官達に人間味も感じる。どんな残虐に影響されても普通でいられるとしたら、朱さんも魅力的過ぎる敵・慎島と同じ免罪体質か、そうでないにしてもそれと同レベルの特異な存在に思えてくる。その辺の朱さんの特異性について2で掘り下げがあったかどうかは、観たはずだが覚えていない。

 平和に慣れすぎて、殺人現場を見ても何が何だか分からない大衆、というのはちょっと無理がある気もしたし、もしそこまで行きついてしまっているとしたら、たとえ平和な世界だとしても、やはりディストピアのような気がしてしまう。

 ともあれ、管理社会とか、ヴァーチャルとリアルとか善悪とか、考えどころが多い作品だと思うけれど、何も考えず観ても刑事ものとして、個人的には充分面白かった。執行官となった宜野座さんの、朱さんへのあなた呼びが何とも言えず良い。これが萌えってやつなのか。

【R1/11/23-R1/11/24視聴】

『ふたりで恋をする理由』1巻


ふたりで恋をする理由 1 (マーガレットコミックス)

 主人公の高校生・うららが、電車でのトラブルから助けてくれた先輩・愛慈に恋するものの、同じクラスで愛慈の幼馴染だという美園になぜか妨害されてしまう、という始まり。

 作中でうららちゃんも言っているが、美園くんが「愛慈くんは渡さない」とか言うため、最初は普通に美園くんも愛慈先輩に恋しているのかと思ってしまった。読んでみるとどうやら美園くんの恋妨害の意図は、色恋とは関係ない幼馴染心だったらしい。むしろだんだんうららちゃんが気になりだしてしまう、という展開だった。

 美園くんがうららちゃんに惹かれていくきっかけとなったシーンが、惹かれるのも納得の美しさで描かれていて、そりゃもう納得である。そのシーンは特にだが、全体的に絵が繊細で綺麗。中でも髪はみんなさらさらで良い香りがしそうな感じだ。何か無性にお洒落でキラキラした少女マンガが読みたい! という時におすすめしたい。 【R1/11/21(木)読了】

『ハッピーシュガーライフ』7巻


ハッピーシュガーライフ(7) (ガンガンコミックスJOKER)

 2人の主人公、さとちゃんとしおちゃんが出会う前の、過去が描かれた巻。

 どっちも壮絶なのだが、しおちゃんのお母さんの話が特に、何とも言えず辛かった。何も悪いことはしていない、というか、何もせずひたすら流されたためにとんでもないことになってしまう展開で。あの時ああだったら、ああしていれば、の連続が辛い。

 彼女が持つ流されやすさは自分にも覚えがあり、普通に怖い。あまりにも小並感だが、自分で考えて行動するって大切だ。そして彼女の意思の弱さは問題かもしれないけれど、それを差し引いてもしおちゃんの父親が酷すぎた。

 今後の展開では、前巻のラストで不穏な動きを見せていた、お母さんとは違い行動派のしおちゃんの兄・あさひくんの動向が気になる。

【R1/11/17(日)読了】

『ハッピーシュガーライフ』6巻


ハッピーシュガーライフ(6) (ガンガンコミックスJOKER)

 天使みたいな女の子と、その子との愛を守るためなら手段を選ばない女の子の話。手段を選ばない女の子さとちゃんは本当に手段を選ばないので、読んでいて非常にはらはらする。天使みたいな女の子しおちゃんの日常はとても幸せだが、それはさとちゃんが監禁する室内だけのものだ。

 オビには「戦慄の純愛サイコホラー」。確かにしおちゃんとさとちゃんは応援したくなるほどに純愛で、しかしその愛を守るためになされる行為はサイコでホラーである。

 そのさとちゃんのサイコでホラーな部分を天使が知ったらどうなるのか。2人の心は悲劇的に離れちゃうんじゃねぇか。と思っていたんだけれども、そんなことはなかったというか、この巻では秘密を共有してより濃密に結びついていく。

 しおちゃんがさとちゃんに告げる言葉。

しぬときは共犯者でいさせて*1

 実はしおちゃんがさとちゃんに向ける愛も、さとちゃんがしおちゃんに向けるそれのように強烈だったようだ。

 2人はこのままハッピーでいられるのか、いていいのか? まともじゃないけどいいのか? まともじゃないといけないのか? あれこれ考えさせられる。

【R1/11/16(土)読了】

*1:『ハッピーシュガーライフ』6巻/27th Life「星空のプロポーズ」より